歯ぎしり
歯ぎしり
大人の歯ぎしり
ギリギリ、ガリガリと強い力で起こる歯ぎしりは、歯のすり減りを加速させたり、顎関節症の原因になることがあります。また、睡眠時無呼吸症候群との関連性も指摘されています。
ストレスも原因の一つと言われているため、すぐに消失するとは限りませんが、スプリント療法などで歯や歯ぐき、顎への影響を抑えながら治療を行います。
子供の歯ぎしりの多くは、成長に伴う生理現象
子供の歯ぎしりは、大人の歯ぎしりと事情が異なります。
まだ成長段階にあるお子様は、歯や顎の位置も成長に合わせて変化していきます。その変化に順応するための生理現象として起こる歯ぎしりですので、過度の心配は不要です。ご安心ください。このタイプの歯ぎしりは、歯が生えたばかりの0歳時から、中学生くらいまでのお子様に見られます。
ただ、あまりにひどい、心配なときには、一度ご相談いただければと思います。就寝時に使用するマウスピースで歯ぎしりによる歯のすり減りや顎への負担を軽減する「スプリント療法」での対応が可能です。
寝ている時に歯ぎしりがうるさいと言われた
歯ぎしりは、ご自分ではなかなか気づけません。ご家族に指摘されたり、歯科医院で歯のすり減りを指摘され、判明することがほとんどです。
「歯ぎしりをしてしまったらどうしよう」「また家族にうるさいと言われたらどうしよう」という緊張が歯ぎしりを悪化させることもありますので、周囲から指摘を受けたときには、速やかに歯科医院に相談しましょう。
マウスピースを使ったスプリント療法なら、使用を開始したその日から歯ぎしりによる歯のすり減り、音を止めることができます。
歯ぎしりの原因
ストレス
歯ぎしりのほとんどが、ストレスを主な原因として起こっていると指摘されています。
咬み合わせの乱れ
咬み合わせが悪いと、一部の歯ばかりが多く咬み合うこととなり、歯ぎしりや歯のすり減りの原因になると言われています。
アルコール・喫煙習慣
メカニズムははっきりと解明されていませんが、アルコールを頻繁に飲む方、喫煙習慣のある方に歯ぎしりがよく見られます。
セルフチェック
以下の項目に該当する方は、歯ぎしりを起こしている可能性があります。
- 起床時に奥歯が痛む
- 起床時に顎が疲れている
- 慢性頭痛、首の痛み、肩こりがある
- 歯が欠けた、割れた
- 被せ物が割れた、外れた
- 頬の内側の粘膜に噛んだ後がある
- 日中、集中するときなどに食いしばる癖がある
歯ぎしりの対策、治療方法
スプリント療法
就寝中にマウスピースを使用し、歯、歯ぐき、顎への負担を軽減します。短期間で歯ぎしりが消失する可能性は高くはありませんが、歯のすり減りをはじめとするお口回りの負担をすぐに軽減・解消できるという意味では、優れた対症療法です。
また、マウスピースをしている安心感が、就寝中の緊張を解きほぐし、歯ぎしりの軽減が見られることもあります。
咬み合わせ改善、歯科矯正治療
咬み合わせを調整することで、就寝中の咬み合わせを安定させ、歯ぎしりを軽減します。咬み合わせの乱れが大きい場合、歯並びそのものに問題がある場合には、歯科矯正治療が有効なこともあります。
ストレスを溜めない
歯ぎしりの主原因と言われるストレスと、うまく付き合いましょう。「ストレス0」という生活はなかなか難しいため、スポーツや趣味を見つけたり、人とのつながりを作ることなどで、発散させる機会を増やすことを意識しましょう。
食いしばり
食いしばりについて
日中、無意識のうちに強く噛みしめてしまう状態を、食いしばりと言います。
食いしばりの原因
就寝中の歯ぎしりと同様、ストレスが主原因だと言われています。また、咬み合わせの乱れ、アルコールや喫煙習慣も、食いしばりを引き起こす要因となります。
食いしばりが原因で起こる症状
歯が欠けたり、被せ物が取れたりといったトラブルの他、以下のような症状を引き起こすことがあります。
- 歯に入ったヒビからの細菌感染、虫歯
- 歯ぐきの下降による知覚過敏
- 顎関節症
- 頭痛、首の痛み、肩こり
治療方法
スプリント療法
就寝中にマウスピースを使用し、歯、歯ぐき、顎への負担を軽減します。食いしばりの癖のある方は、就寝中に歯ぎしりをしている可能性が高くなりますので、歯の摩耗の防止にも有効です。
咬み合わせ改善、歯科矯正治療
咬み合わせを調整することで、咬み合わせを安定させ、食いしばりを軽減します。咬み合わせの乱れが大きい場合、歯並びそのものに問題がある場合には、歯科矯正治療が有効なこともあります。
ストレスを溜めない
歯ぎしりと同様、その主原因と言われるストレスとうまく付き合っていくことが大切です。職場や学校、人前などで緊張したときに強く食いしばるケースも見られますので、注意が必要です。